入院情報

担当する疾患について

当科の病棟は2016年1月に5床よりスタートしましたが、2021年7月現在は10床となっております。当科では以下の疾患に関し、入院診療を行っています。

  • 全身性エリテマトーデスの急性期(腎障害、中枢神経障害、血液障害など)
  • 多剤抵抗性あるいは合併症を有する関節リウマチ
  • 悪性関節リウマチ、関節リウマチの関節外症状
  • 初発あるいは合併症を有する強皮症
  • 多発性筋炎/皮膚筋炎の初発時あるいは症状増悪期(特に間質性肺炎合併例)
  • 膠原病関連間質性肺炎あるいは肺動脈性肺高血圧症
  • 混合性結合組織病
  • 大動脈炎症候群、巨細胞性動脈炎(大型血管炎)
  • 結節性多発動脈炎(中型血管炎)
  • ANCA関連血管炎、すなわち顕微鏡的多発血管炎・多発血管炎性肉芽腫症・好酸球性多発血管炎性肉芽腫症、およびクリオグロブリン血管炎、IgA血管炎(小型血管炎)
  • 抗リン脂質抗体症候群の血栓症状
  • シェーグレン症候群の腺外症状
  • ベーチェット病急性期
  • 成人発症スチル病急性期
  • 多関節炎あるいは筋肉痛を伴う不明熱(38℃以上)
  • IgG4関連疾患の診断と治療
  • 原因不明の発熱、炎症反応高値あるいは自己免疫反応陽性など診断がつかない患者さん
  • その他、リウマチ・膠原病およびその他の自己免疫疾患が疑われ、かつ急性期と考えられる患者さん

膠原病・リウマチ性疾患は全身の合併症を来すため、他診療科との連携や、リハビリテーション(入院中のみ)も適宜行っております。不明熱については紹介患者も含め数多くの患者さんを診療しておりますが、血管炎や成人発症スチル病のみでなく、血液疾患や感染症も念頭におき、全身的な精査による確定診断を心がけています。(代表的な例として、他院より成人発症スチル病疑いとして当科紹介されましたが、日本紅斑熱と診断し、抗菌薬の投与で軽快した患者さんもおられました。)

当院の研修医および学生の教育に関するお願い

当科では、和歌山県立医科大学附属病院のプログラムに従い毎月1~3名程度の研修医を受け入れており、入院・外来診療、症例検討会などを中心とした教育を行っております。また学部学生のベッドサイド教育(患者さんを担当してレポートを書くなど)も行っております。これらは若手医師の専門教育にとって必要なものであります。患者さんの個人情報が漏れることはありませんが、もしこのような行為に関して協力をお断りされる場合には入院時にご連絡ください。なおお断りになられても入院診療には全く影響ありません。

入院までの日数・入院期間に関するお願い

当院は特定機能病院であり、急性期の治療が中心となります。またベッド数が限られております関係上、入院日までの期間に関し、患者さんやご紹介いただいた先生方にご迷惑をおかけすることもあるかもしれません。病態に合わせて入院順番や入院日を決めておりますのでご理解のほど宜しくお願い申し上げます。

入院前のコロナウイルスPCRチェックのお願い

2021年7月現在、当院に入院する場合、すべての患者さんにコロナウイルスのPCRをチェックして頂くことになっております。 入院をお願いする外来で詳細な案内がありますが、入院日の約1週間前にコロナウイルスPCRチェックのための来院が外来とは別に必要となります(このチェック日には当科や他科に受診したり、院内で検査を受けたりすることができません)。コロナウイルスを院内でまん延させないための予防策ですので、ご理解の程よろしくお願いいたします。

臨床研究に関するお願い

大学病院として、単なる診療のみでなく、当院に受診された患者さんをコホート化して臨床研究などにいかし、その結果を通院中の患者さんにフィードバックできるよう努力して参ります。そのため、研究用の採血などをお願いすることもございますがご協力をお願いいたします(あくまで患者さんの好意によるもので、お断りになっても診療に影響はありません)。

また入院中採血を行い、必要な検査結果がすべて担当医師に報告された後、その血液が残った場合には1〜2週間院内に保存されます(残余検体といいます)。これらを匿名化した上で、臨床情報とともに研究に使用させてもらうことがございます。これは大学病院として、若手医師の教育に必要なことと考えています。なお個別の研究内容に関しては外来に掲示するなどお知らせいたしますが、このような研究行為に協力を希望しない場合にはお申し出ください。研究をお断りになっても、診療には影響ありません。また患者さんの個人情報が外部に漏れることはありません。